「情緒を風にのせて、しなやかに生きる」
① 五臓と五神の関係
魂(こん)は「肝」に宿る精神活動の主体です。肝は疏泄(そせつ)を司り、気血の流れをスムーズに保つ働きがあります。魂が健やかであれば、情緒のバランスが取れ、柔軟でのびやかな心を持つことができます。
② 精神的特徴(長所と短所)
●長所
感受性が豊か、創造性に富む、情熱的、直感力に優れる
●短所
情緒不安定、怒りっぽい、落ち込みやすい、迷いやすい
③ 中医学的背景
『黄帝内経』では、「肝は将軍の官、謀慮(ぼうりょ)を出す」と記され、魂(こん)は「夢」とも深く関係します。肝と魂(こん)が健やかであれば、意思決定が明晰で、日々の感情にも柔軟に対応できます。魂(こん)が乱れると、夜に悪夢を見やすくなったり、感情の波が激しくなります。
④ 魂が失調したときのサイン
魂(こん)が失調するのは、五臓の「肝」が弱っていると考えられます。
●精神的サイン
感情の起伏が激しい、怒りやすい、落ち込みやすい、焦燥感、夢をよく見る
●身体的サイン
側頭部の痛み、目の疲れ、筋のこわばり、月経不順、爪がもろくなる
⑤おすすめの食材
●薬膳的食材
柴胡、白芍、茯苓、釣藤鈎、枸杞子、酸棗仁、甘麦大棗湯:材料、百合、竜眼肉、郁李仁
●一般的な食材
セロリ、紫蘇、三つ葉、柑橘類、黒豆、小松菜、しそ油、トマト、ハーブティー(カモミール)、黒ごま
⑤ 養生のポイント
「疏肝理気」、五臓の肝気の巡りを整え、滞った気を巡らせ、通りをよくする。
「疏肝」は肝気の疏泄(そせつ)機能を整えることを指します。
「理気」は気の流れを整え、滞った気を巡らせ、通りをよくする意味があります。
イライラや怒りは肝気が滞るので、出来るだけリラックスして心(こころ)を穏やかに過ごすことが必要です。
生活習慣
イライラや怒りを抑えることは大切ですが、そういった感情をムリに抑え込み過ぎると余計肝鬱気滞になります。感情表現を恐れず、抑え込みすぎないことも大切です。
お天気の良い日は朝日を浴びて深呼吸したり、音楽や芸術で心を解放しましょう。
移動時間を計算に入れないなど無理な計画を立てず、スケジュール管理にも気を配って時間とこころに余裕をもって。
睡眠
夜更かしを避け、特に23時前には就寝
寝る前にスマホを控え、心を鎮める時間をつくる
こころの使い方
怒りを感じたら、一度立ち止まって深呼吸
ノートに気持ちを書き出すことで整理する
癒しの香り
柑橘系(ベルガモット、オレンジスイート)
ハーブ系(ラベンダー、マジョラム)
経絡と運動処方
肝経をゆるめるストレッチ(股関節・脇腹)
太極拳やヨガの「ねじり」のポーズ
⑥ 周囲との接し方のヒント
●自分の感受性を否定しないで、共感力を強みに
●相手の意見に流されず、自分の気持ちを言語化する練習を
●情報過多に疲れたときは、あえて「何もしない」時間を持つこと
⑧京都 楽楽堂おすすめ商品
●薬膳茶
気血巡茶
理気明目茶
五望茶
なつめ薬膳茶
全部食べる薬膳茶 桂棗黒豆茶
●薬膳食材
紅花
黒きくらげ
金針菜
松の実
●その他
いろいろお豆のスィーツセット
四物湯スープセット